答5 主な建物に、次の5つがあります。(境内図のページも御覧ください。)
@ 本殿:菱妻神社の中で最も中心的な建物です。奈良にある春日大社の
神様をお移ししたもので、「天児屋根命」様がおまつりされています。
A 八幡宮:京都市の南にある男山の石清水八幡宮の神様をお移ししたもの
で、「応神天皇」様がおまつりされています。石清水八幡宮も源氏の守り神です。
そこで、久我家はこの八幡宮を建てて、おまつりしたのです。
B 虫八幡宮:こちらも、「応神天皇」様がおまつりされています。「八幡宮」と
「虫八幡宮」は、今から130年ほど前に、菱妻神社から200m〜300m離れた
それぞれ別の場所から移されてきました。
C 粟島神社:「少彦名命」様がおまつりされています。薬の神様として有名
で、病気をなおすことに霊験あらたかな神様です。
D 具平宮:「具平親王」様がまつられています。村上天皇の皇子で、久我家の祖先
となられたお方です。和歌や笛の演奏が非常に上手であったと伝えられています。
質問6 どんなお祭りが有名ですか?
答6 一年の間に数多くの祭が行われていますが、そのなかでも「千種祭」が特に 有名です。昔は4月に行われていましたが、現在は5月の第1日曜日から第2日曜日まで
の1週間の間、行われます。第2日曜日には神輿もでます。
質問7 千種祭はいつから始まったお祭りですか?
答7 とても古くから伝わるお祭で、いつから始められたのか、はっきりとはわかっていませ
ん。しかし、少なくとも、今から400〜500年前には、すでに現在とほぼ同じ
形でお祭りが行われていたことがわかっています。
質問8 お神輿以外に特別なものはありますか?
答8 「御所車」がよく知られています。御所車は、牛が引っ張った昔の乗り物
(牛車)のことで、全体が木で作られ、大きな木製の車輪がついています。昔は
牛が本当に引っ張ったのですが、現在はお祭の日だけお旅所に飾られます。
御所車に大きな幕を張りめぐらし、竹と5色の紙で作った造花で飾ります。
5色の紙で作った造花は、長さ2m位の竹の先に、緑・黄・赤・白・紫の
5色の紙を巻いて作ったもので、色とりどりの花を表しています。お祭りが終わる
と、この1本1本の竹を直径50〜60cmくらいの円状にくるりと巻いて、
「花巻」と呼ばれるお守りを作ります。そして、この花巻を家の玄関口にかけておく
風習があります。こうしておくと、家族が安全に暮らせ、悪い災害から逃れられる
と、古くから言い伝えられています。